恵比寿「くろいわ」
日本酒応援団「予約の取れない名店シリーズ」。二十四節気を料理で表現する日本料理店。「恵比寿くろいわ」で昨日行われた、記念すべき第一回。
当日の様子をレポートいたします。
開催は、恵比寿の日本料理店「恵比寿くろいわ」さん。
お店のカウンター8席を貸切り、
オリジナルの日本酒ペアリングコースを、ご用意いただきました。
今回、他では体験できないペアリングディナーということで、黒岩さんが考案されたのは、
「温度」
「器」
「開封後の時間」
を組み合わせ、最高の日本酒ペアリングを提供するということ。
「開封後の時間」
については、日本酒応援団の銘柄6種類それぞれに、
「開封後1ヶ月」
「1週間」
「封切り」
の3つが準備されました。
さらに、器は素材が異なる6種類の酒器を。左から
「備前焼き」
「江戸切子」
「すず」
「秋田杉」
「川連漆器」
「九谷焼」
参加者の期待感が最高潮に達したところで、
いよいよコース開始です。
まずは「KUNISAKI」。
用意された「先付け」は、ボタンエビと蓬和え。
5月は二十四節気で「端午の節句」。5月最初の午(うま)の日にあたることから、馬の轡(くつわ)がモチーフになった器で。
馬に乗るのは大出世をした人、格が高い人とされ、格が高い器とされています。
わらびとよもぎは黒岩さんが群馬のご実家で摘んできたものです。
「AGEO」は「吸物」のお出汁と合わせます。
イベントが開催される2.3日前が寒かったため、昆布を強めの出汁に調整しています(冬は昆布強め、夏はカツオ強めが基本です)。
日本酒を2口飲み、日本酒の余韻を残した状態で、吸物を頂きます。
昆布が強いため、「AGEO」の空けたてのピチピチ感(酸)があっても負けません。
「KAMOGATA」は、初物の鰻の揚げ物と一緒に。
鰻は仕立てるまでに、4日間もの時間がかけられます。手前の「たらの芽」は黒岩さんのお父様が作られたものです。
「向付」はカツオ・オコゼ・タコの3種。
合わせるのは、順番にカツオの酒盗・お酢・大徳寺納豆(味噌)。
これに合わせるのは同じく「KAMOGATA」。75度まであげたものを一気に冷やす(10度)と言う飲み方で。
お酒は一定温度まで行くと味わいが開く瞬間が必ずあります。
そのままだとアルコールが飛んでしまうため、一瞬温度を上げた後、一気に下げます。
「これができるのは酒米がしっかりしているのが絶対条件」と黒岩さん。
お燗で温まったところに、キンキンに冷やした「KAKEYA」をすずの器で。
温まってきた体が、心地よい爽快さに包まれます。
「八寸」の登場です。
端午の節句にちなんで出世を意味する「登竜門」の言葉が飾られました。
菖蒲は刀を意味し、悪いものを断ち切る(=太刀)としてこちらも邪気払いとなります。
「NAGAOKA」と「炊き合わせ」。
お出汁を普通の炊き合わせの倍にしていて、
お酒をたくさん飲んだ体が欲しがるためとのこと。
最後に、お米への感謝を込めて、ご飯をいただきます。
午後7時からスタートしたイベントが、終わったのは午後11時半。
参加者は時間を忘れ、黒岩さんの提供する "日本酒の非日常空間" に酔いしれました。
詳細情報は、メールにてお問い合わせください。
staff@welovesake.com
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