9月 恵比寿「くろいわ」
春から始まった、恵比寿くろいわシリーズ、今回で5回目の開催となりました。
埼玉AGEOを作ってくださっている北西酒造の醸造責任者の村上さん、蔵元のお姉さんにあたる北西真由子さんがゲストにきてくださいました。
後半に、村上さんがお酒の印象を人に例える場面があり、とても興味深い内容でしたので、是非読んで見てください。
先付: アワビのお寿司 着せ綿を添えて AGEO純米大吟醸
この時期は鮑の肝が美味しくなるとのことで、シャリに肝が混ぜられています。
鮑には長寿という意味があるとのことで、大きめに切られた鮑を、しっかり噛んで頂きます。
香りが少し落ち着いた、AGEOの開封後1週間〜1ヶ月のものを合わせます。
肝の苦味がアクセントになり、AGEOの甘みと綺麗に調和し膨らみと奥行きのある味わいを作り出します。
お椀:松茸と子持ち鮎のしんじょう AGEO純米大吟醸とのペアリング
旬の松茸のお椀です。
お出汁と日本酒を交互に口に運び、口の中でのマリアージュを楽しみます。
合わせるのはAGEO純米大吟醸。
黒岩さんいわく、日本酒応援団6銘柄のうちもっともお椀との相性が良いのがAGEOとのこと。
AGEOは、酸味により骨格がしっかりと出ているため出汁の旨みと綺麗な調和が生まれます。
特に黒岩さんで出されるお出汁は鰹は控えめで昆布をしっかり目に使っているため、日本酒の香りと近くなり日本酒とのマリアージュがより生まれやすくなるとのことです。
焼き物:鱧のいくら乗せ KUNISAKI純米大吟醸とのペアリング
今年最も大きかったという鱧をシンプルに焼き、いくらの食感を楽しみながら頂きます。
合わせるのはKUNISAKI。
米の甘みがしっかりと出ているKUNISAKIが鱧の繊細な旨みを引き立てます。
ここで凍らせたKUNISAKIが登場。
シャリシャリ食感とひんやりした温度が心地よく喉を通り、今までに体験したことのない味わいに!
参加者の皆様からも大変好評でした。
甘みのあるKUNISAKIの別格純米がもっともおすすめとのことで、ぜひ試して見て頂きたい楽しみ方です。
酒造りの完成形のイメージは?
「お酒を作るときの最終的な完成形のイメージやこういう食事に合わせ欲しいといったものはあるのですか?」
という黒岩さんからの質問に北西酒造の村上さんはこのように答えてくれました。
「例えば、生酛造りのお酒を作るときに常に思ってるのが、骨がしっかりしてて切れ味のあるボクサーのようなタイプです。
ぎすぎすしたタイプというより、今でいう細マッチョみたいな、そういうイメージを僕は生酛に対して持っています。
生酛の酸味っていうのは骨格で、ある程度のしっかりした土台があって、あまり厚めにならないようなボディ、いわゆる甘味であったりコクであったりを作るようにしています」と村上さん。
ちなみにAGEOは甘みも残してふくよかできれいな女性なタイプのイメージだそうです。
AGEOの味わいに対してぴったりな表現です。
その他、名残となる夏野菜の炊き合わせや、
重陽の節句にちなんだ菊の飾られた八寸を楽しみました。
スペシャルゲスト・北西酒造のお二方とともに、至福のひと時となりました。
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